ポイントに到着する前に、まずは生餌のムロアジの確保から始まる、船長が魚群探知機を睨みながら、8本程のサビキ仕掛けを投入する、ここでは全くコマセを使わず反応を追いかけながら素早い身のこなしで、次々と釣り上げていく、船長一人で操船と釣りの2役をこなしていく、我々はじっと見ているだけである。
何時の日か船長にムロアジ釣りの手伝いを申し出たことがあるが、自分のリズムが崩されるので止めてくれと断られた。
1時間程でムロアジが確保できたのでポイントへ移動する、今回は3日間とも港から1時間弱の場所で、向かい側に喜界島を見渡す水深80m、潮が速くオモリは左舷と右舷では一回り重さを替え、仕掛けの投入も船頭の合図で順番(左舷艫から右舷ミヨシそして右舷の艫の順)に仕掛けを投入する、ポイントは水深80m程から徐々に駆け上がる岩礁帯で、仕掛けを底から2m前後にキープさせる、そのため頻繁に底立ちを取り直し根掛かりを防止する。
今回の釣行で8個程のオモリを取られてしまった、また根掛かりすると竿をロッドキーパーにセットしたまま、船を走らせオモリを外す、そのため竿が悲鳴を上げ、今にも愛竿が折れてしまうと思う程である、やはりPE18号以上の道糸と、それなりのロッドでないと奄美の大自然には太刀打ち出来ないことを痛感した。
今回は我々2名の他に、3名のグループが乗船し、4名は胴付仕掛けで青物(カンパチ)狙い、1名はフカセ釣りでGT狙いの方に艫を占拠されポイントも限定された、今回初の大物釣りの体験で、こんなものかと思っていたが、2回目以降の釣行で我々の求めるターゲットとは全く違ったポイントを終始攻めていたことが理解でき、2回目以降は3名で計画する事にした。
当たりは強烈で竿先が海面に突き刺さり、お辞儀をしたままの状態で、根に持って行かれると根ずれでばらしてしまう、電動リールのスイッチをONにし底を切るまでは半ば強引に巻き上げる、底を切った後はドラグを調整しながら、水面に上がってくるのを楽しみに待つだけ、後は船長がギャフで取り込む。
取り込んだ後も血抜きをしてくれ、大型のクーラー(船に備え付けられた物で3日間全員分を格納する)に収めてくれ、至れり尽せりの大名釣りを満喫できた。
釣果は全く振るわず、私がスレに掛かった6キロ程度のカンパチ1本と宝石ハタ1匹、友人も13キロ程度のカンパチ1本のみと貧果に終わる。
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